3ヶ月間心の片隅に

2004年12月17日
この10月から「おかしいよなぁ」と思いつづけてきたことがあります。
なので、ワールドワイドウェブ(くくくっ)を利用して同じことを考えている人を探してみました。

「織田裕二 ラスト・クリスマス 歌い方」でヤフートップから検索。
178件ヒットしました。

最初聞いたときは衝撃でした。
「風呂でおやじが歌う鼻歌のようだ!」と感じました。

彼の歌う「ラスト・クリスマス」は、とて〜も気持ちよさそうに歌ってることが伝わってくる歌い方です。
しかしなんつうの、
こういう歌い方は月曜21時台にCX系テレビドラマの冒頭で流れるっていうよりはむしろ、
日曜12時台にNHKの素人オンステージ番組で流れてワンコーラス後に鐘が二つ鳴って中断されるシチュエーション(そして唱者がズッコケて観衆の笑いをとる)の方が似合うと思うんですよ。
芸能人はいいなぁと思うべきか芸能人はつらいなぁと思うべきか。
両方ともそう思えるので判断はしかねますが。

ドラマ本編が夢と現実を行ったり来たりしているような現実離れ加減(バブル全盛時代のような金回りのよさです。)なんですよ。
ここで王道のワム!のバージョンを流したら、ドラマがビシッと引き立つことと引き換えに、ドラマが夢物語と化してしまう。
確かに歌はカッコいいです。王道ですから。
しかしこの歌が流れたとすると、「あんたたちの世界じゃないんだよ!!」というようなことを暗に言われ、織田裕二と矢田亜希子(不治の病に冒されている役の矢田さんよりも織田さんの方が妙な顔色をしているところから目が離せません。彼に何かあったのでしょうか)の2人と私ら庶民の間には鉄条網が張られます。KEEP OUTってか。

しかしそこで織田裕二バージョンを起用。
「ほら、ドラマではシャイでステキなサラリーマンを演じている織田くんだって、歌を歌わせりゃこんなにへ○なんだよ?」と、弘法も筆の誤りみたいな(例えが違うか)ことを伝えるわけです。つまり庶民に手を差し伸べる月9。あなたたちもいらっしゃいってね。
クリスマスも近いし、いつまでも雪を眺めながら君と僕と過ごせたらいいね、なんて夢を語りだすカップルも発生するかもしれないわけです。
今年はめっきり暖冬だよ。

で、月9に疎外感をうえつけられるよりは月9に手を差し伸べられた方が消費拡大→景気回復への道のりを歩むかもしれないですよね。
んで、バブル期のように景気がよくなったら、今度はハリウッド俳優でも起用してニューヨークなんかでロケやって、そしてワムのバージョンの「ラスト・クリスマス」を主題歌にすればよいわけです。
完璧ペキペキのオシャレドラマを受け入れるだけのメンタリティーはまだ日本人は持ち合わせていません。(今の時代潮流である「こころの時代」そのものを全面否定することにもなりかねないので。)と思うんですがどうでしょうか。

ということで織田裕二の歌う「ラスト・クリスマス」はドラマに適合している!という結論で落ち着きたいと思います。
でも彼の歌い方については少なくとも178人以上が耳をビクッとさせています。

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