「あたし、彼氏ひとすじだから♪」と、自分の一途さを主張する人たちを日常でもネット上でもよく見かけます。
彼氏ひとすじなんじゃなくて、彼氏ひとすじと言ってる自分にひとすじなんだろっ!てことは、もう周知の事実だと思うんですけど(知らぬは本人ばかりなり…)、この言葉って効き目あるんでしょうかね。
「あぁ、あんたたちってホント、ラブラブだよね〜」と思わせる効き目。

はるか昔、ウブな時分は信じていました。
「いいなぁ〜〜!こんなカップルの彼女は、彼のために手づくりのセーターを編んであげたりして!」
情報の少ない人の想像なんてこんなものです。いわば恋人プレイへの憧れですな(笑)。
そんなわけで、女子の「彼ひとすじ」発言にはいちいち心ときめいていました。

でもさ。
それなりにいろいろ見聞きして経験した現在だと、あんまり響くものがないんですよ。こういうことを言われても。
彼ひとすじであることは、普通なら他者に主張する必要がないことなんじゃないか?と思うんですよね。
それなしにはカップルは成立しませんから。基本条件てことで。
いや、「ラブラブ教の自己開発セミナー」みたいな場面があるのなら、枯れない泉のごとくじゃんじゃん主張していいと思います。とにかくね、彼ひとすじを主張する個人を目の当たりにすると、よからぬ心配をしてしまうことが多々あるんです。
「こいつ、言いふらさなきゃいけないほど自分らが仲良くないのかしら?」
「こいつ、彼ひとすじな心が揺らいでるから、自分に言い聞かせてるんじゃないの?」
邪推ってやつです。でも結構当たります。
あと、「運命の出会い」とか簡単に口に出すようなカップルもすぐ破局しますよね(笑)。

カップルをやってる以上、ラブラブに見られたいのは当然と思います。でもそこで自分の愛しっぷりをしゃべくるのでは芸がないし、そもそも大人だったら誰も信じてくれません。
むしろ、普段はラブラブのそぶりもひとすじのそぶりも見せず、「あんたたちうまくいってるの?」と聞かれて「あーもうダメだね!いつ破局するか楽しみにしていてください!カッカッカ」と笑い飛ばしながらやり過ごしているような人に出会うと、「あぁ、この人たちは仲いいのね…」としみじみ思ったりします。
あるいは、「くそばばーになる前に出会いが欲しいわー。まったくもぅ」と言いながら、その後に実は彼と8年越しの付き合いの末結婚して、満面の笑みをたたえたウエディングドレス姿の「結婚しました」ハガキが届くっていうようなシチュエーションもオツです。「こいつ、だましやがったな!ラブラブのくせに!!」なんて思ったりね。

彼氏ひとすじにしろラブラブカップルにしろ、他者に話すときは冗談めいた卑下をかました方が信憑性も好感度も上がると思います。
いや、恥ずかしくってもう。ヌケどころ無しにストレートに言うことなんてできなくないですか?
そのかわり、二人きりの場面になったらここぞとばかり直球でガンガン行きたいもんですね!

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