☆県庁の星

いま、けっこうな勢いで売れている小説です。映画化もされるって話だったっけ?
将来を嘱望される地方上級公務員の野村さん。県の産業振興課勤務の彼が1年間の企業研修に出向いた先は、郊外のショッピングセンターでした。

善悪の判断きっちり、書類至上主義、理想に燃えてるけど理屈っぽくて…等々、なんともお役人にピッタリな性質の彼は、裏の店長とも呼ばれるパートの二宮さんに民間の常識を叩き込まれます。
「私は間違ってませんから!!」負けずに頑張る野村さん。はてさて、彼はこの1年間で企業人としての感覚を身につけることができるのでしょうか?
おもしろいですよー。読んだ後気持ちがスカッとする小説です。

私も一応公務員ですけど、この業界の人々には建前と本音の使い分けがあまりうまくない人が多いんじゃないかと思います。
常に建前で生きてて面白くないやつだなお前は、みたいな。
例をあげると、昔の同僚がある日一緒に残業していた先輩に「仕事、辞めたくなることってないですか?」と聞いたんだって。愚痴モードだよねこれ。
したらその先輩に「それを言っちゃあオシマイでしょう!」と笑顔で返されたんですよ。同僚は結構ショックを受けたらしく、「もうこの先輩には相談できないな…」と心に決めたそうです。
また、私の友達に公務員の彼氏がいる人がいるんですけども、彼氏が仕事の話を全然してくれないので、何故話してくれないのかと問いただしたら「だって、公務員は守秘義務があるから」と当然のように答えてきたので、やりきれなくなったとか。

いや、思うのは個人の自由なんですよ。
要はやっぱり…コミュニケーションツールってことになるのかな?
さっきの話でいくと、「仕事辞めるなんて軽々しく言うなやボケが」と心で思っていても、「あーいやだね俺も仕事って!ま、辞めたくならない程度に適当にしといたほうがいいよー?」と、答えることだってできますよね。
「おめー、仕事の秘密をしゃべれるわけねーじゃろがい」と心で思っていても、「俺の仕事ってそういう仕事なのよ。今度困ったことがあったら相談するかもしれないけど、そのときはよろしくね」と答えることだってできるじゃないですか。
このへんのしゃべりを無駄口ととらえるか、コミュニケーションツールととらえるかで人間関係の明暗が分かれそうです。

何か話がずれた??
ではこのへんで。

コメント