☆美しい日本の掲示板

新書って手軽に持ち歩けて、なおかつ今時の話題をかじった気分になれるから、大好きです。
この本の著者である鈴木淳史さんは、どちらかというとクラシック音楽の批評本関連の方が有名なんですけど(「クラシック悪魔の辞典」名著!!)、こんな本も書いてたのですね。2003年刊。
ひとことで言うと「2ちゃんねる入門」といった感じです。

何事にも疑い深く観察し、お上やマスコミには決して騙されず、「異議アリ!」と思ったら「激しく同意!!」と寄ってたかって誹謗中傷大会(いわゆる「祭り」です)を繰り広げる2ちゃんの住民。
著者はそこに、歴史的な日本人の姿を見出します。

大昔にも、ひねた頭脳で世間ををクールにシュールに斬る、「京童(きょうわらべ)」という存在がいたのだそうです。
2ちゃんねらーって京童にソックリじゃないかいと著者は論じているわけです。
また、自嘲気味に言葉遊びを楽しむ姿なんて、江戸時代の俳人の集まりと一緒っすよ、とも。

これらの人々と2ちゃんねらーって、みんな常識を知りつくしていると思うんですよね私。
常識やモラルを知りつくしているから、遊びの世界にどっぷりとはまれるのよ。
それをいまさら「2ちゃんねるは有害です!」と断罪するような人々は所詮のーたりんですよ。
事象のうわべだけを見て、マスコミに翻弄されてるから、ちょっと見は善人に見えるアホが量産されるわけです。うん。

なんか歴史背景をたどったりして、高尚な本かい?と、お悩みの方もいるかもしれませんね。
文体はちょーーーーーーー軽いので大丈夫です。吹けば飛ぶような文章にはまりすぎて、内容を忘れてしまうことのないように、お気をつけて。

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