先日、めっさ仕事を持ち帰ってきた夫に、漢字テストの○つけを頼まれました。

私が○つけし終わったものを見て、夫が唖然。
「おま、おまえ!これ、○にしちゃダメだってー!なんでそんなに○つけが甘いの!?もー信じられないぃぃぃぃぃ」云々。

夫「この漢字のこの部分、はねてないからダメでしょ??」
私「いや、紙の余白にに練習してる同じ漢字がちゃんと書けてたから、この子多分わかってるんだよ。だから○にした。」
夫「あのねー。そっちに書けてても、このマス目の中にちゃんと書けてなければ×なのぉー!…もー、こんなこと常識でしょうが。」
仕事を任せて少し楽になるつもりが、余計な仕事を嫁にもちかけられた風にも見える夫。ごめんよ。

しかし!
「こんなこと常識でしょうが」の「常識」に、養護教諭としての脳細胞がピキーンと疼きました。

私「あのねー!!!
一般の先生たちの常識でいけば、マス目の中にきちんと書けていなければ絶対×なんだろうけどねぇ、私らのような養護教諭の考え方でいったら、その子がちゃんと書けているなってわかったら、もうその時点で○なんだよ!私らは子どもに完璧な正しい姿なんて求めてないんだよ!それが養護教諭の常識なのっ!!」

夫「養護教諭の常識なんて知らん!今はテストなんだから、今度からは厳しくやってちょうだい。テスト以外のところでちゃんと褒めたり励ましたり、フォローしてるんだから、余計な心配すんな!」

私「むー。すみませんでしたねーだ!(…以下、涙目で○を×に直す自分)」

あらためて、教諭と養護教諭の頭の中って違うんだなぁ〜と感じさせられる出来事でした。
ちょっと前に買った本「養護ってなんだろう」を、昨日読み終わったところで思い出したこの出来事。
そ、やっぱり私の職業の本質は「教える」ことじゃなくて「育てる」ことなんだ。
ある意味、あのとき「…常識!?」って頭にひっかかるものがあって、よかったと思います。教諭との違いを認識できてたってことで。

勉強教えるだけなら塾でいい。
勉強なんて大したことないやー、元気に仲良く過ごそうねヤッホー!…ってのだけでよければ、もはや学校じゃなくてデッカイ保育園になっちゃう。
ガッコーは、教諭と養護教諭のワザとハートの分業です。多分。

コメント

nophoto
3740M
2007年11月10日19:55

養教ってすごいと思いますよ。
生徒から見たら凄い近い存在でいて、安心させてくれるそんざい。
そして、何よりもよりどころになれる存在。
教諭はそうはいかないし。養教とスクラムくんで動いた事がありますが。頭あがらなかったなあ。

tomokorange
tomokorange
2007年11月10日22:18

最近、生活習慣の変化やらなんやらで、「健康教育の主体」としての養護教諭がものすごくクローズアップされてます。世の中的に考えたら確かにそれも不可欠なんだけど、それ一辺倒だったら、「養護教諭」じゃなくて「健康教諭」でいいわけです。
学校の中のあいまいな空間で、子どもたちと先生たちのスキマにスイッチする(w)あたりが、養護教諭の「養護教諭」たるゆえんなんだろうなー。と思います。